2015年5月13日水曜日

【Disk Review: Road to Warped 2015 #4】As It Is "Never Happy, Ever After"(2015)

完成された青さが印象的なこの1枚。

As It Is "Never Happy, Even After"(2015)Rate 4.50/5.00

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イギリスはブライトンのポップパンク、As It Isがリリースした1st。レーベルはFearless。

結構前からこのバンドは名前を目にしてたので名前こそ知っていたのだけど、 恥ずかしながら勝手にリズムを大きく作って、落としたりする系なのかなって勘違いしていました。実際に聞いてみるとむちゃくちゃ正統派のポップパンクでした。

彼ら最大の武器はズバズバ突き抜けていくメロディーにあると思います。甘い声で時に声を荒げるボーカルと、少し芯が太くラフなギターボーカルのコンビネーションがとにかく最高です。演奏自体はギター、ベース、ドラムともこれでもかと言わんばかりに透明感あふれるものなので、時折見せる声を荒げるパートがガンガン聴き手に刺さります。

Drive-Thruからの影響が色濃い今作は、どうやっても夏仕様。聴いているだけで青空やら夏の暑さやら色んなものが思い浮かんできます。アコースティックに振り切る曲、ぐいぐい8ビートで押していく曲など多様性に富んでいるけど、全体でこれだけ強烈に一つの季節のイメージを連想させるのは、そうそうできないことだと思います。一本筋が通っているんですよね。


M-1"Speak Soft"、M-4"Drowning Deep In Doubt"、M-5"Dial Tones"、M-9"Can't Save Myself"などとお勧めの曲をあげたらキリがないのですが、個人的にはアコギでじっくり攻めるM-6"My Oceans Were Lakes"をプッシュします。この曲はアコギでしっとりと始まって後半弾けるという、至ってありがちな展開ながら聴き手をグッと引き込むものがあるんですよね。彼らの聴かせ方の良さが特に光る1曲ではないでしょうか。

各所でかなり注目されていて、2015年最重要新人みたいな触れ込みもある通り、絶対にチェックしておくべきバンド、アルバムだと思います。メロディー、青さ、そしてそれを支える新人とは思えない聴かせ方のうまさ、どれを取ってもすばらしい。1stでこれだけのものが出てくるなら、次のアルバム次第ではAll Time Lowのように、シーンの中で別格の存在になるかもしれませんね。

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