2015年5月20日水曜日

【Disk Review】Giving In "Comfort In Venalty (EP)" (2015)

カナダってだけでワクワクしますよね。

Giving In "Comfort In Venality" (2015)
Rate 4.21 / 5.00




高速メロディック大国、カナダはモントリオールのGiving InがリリースしたEPです。このバンド情報が極端に少なくて(というか検索でヒットしにくい)、モントリオール出身なのとこれまでにもう一枚EPが出てるのはわかるんですが、それ以外があんまりわかりません。

重すぎず、軽すぎず、テクニックに走りすぎず。その辺のバランスがとてもうまいバンドだなあというのが正直な感想です。これぞ醍醐味!みたいなところをぎゅぎゅっと凝縮している、いいEPではないでしょうか。カナダっていうとBelvedereやMuteといったビッグネームがいて、そういったところからの影響もしっかり感じられます。ベースとドラムの絡みとかかなりMuteっぽい。

ただそういったバンドの単純なフォロワーかといえば、決してそうではありません。あまり最近の高速メロディックっぽい感じがないんですよね。初めて聴いた時結構ベテランでリリースもたくさんしてるのかなって勘違いしたし、結構前からやってたバンドだよと言われても納得するかもしれません。このEPに似ているアルバムを、と言われたら僕は多分初期Rise Againstとかから1枚選ぶと思う。

自分のフェイバリットはM-2"I've Never Been Good at Convincing Myself"、M-3"Darkness is the Only Quilt I Need"の2曲。決して感情に鋭く突き刺さるような声ではないけれど、他が十分にアグレッシブなぶんクールさが際立っていいですね。時折スクリームが入るのもいいアクセントになっています。

バランス感覚に優れた良いEPだと思います。ただ裏を返せばずば抜けた個性が出ていることもないかな。そこさえクリアすればもっとビッグなバンドになりそうですね。その辺りはこれから次第でしょう。

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