2016年1月11日月曜日

【Disk Review】Knuckle Puck "Copacetic" (2015)

あふれ出すエモ臭と緻密さ。

Knuckle Puck "Copacetic" (2015)
Rate 4.42 / 5.00



ご存知シカゴのポップパンク、Knuckle Puckの1stフルです。土地柄を思いっきり反映したエモ要素全開のスタイルが心地よいバンドです。同郷のReal Friendsとも仲良しなようで、最近は2バンドとHome Safeってバンドのメンバーでrationale. ってバンドを始めたみたいですね。これはこれで良さそうな雰囲気なので時間のあるときにチェックしようと思ってます。

話は戻ってこのアルバム。青臭いボーカルとそれに絡み付くようなギター、というReal Friendsにも通ずるものがやはり印象的です。進行の多くにアルペジオが絡まって独特の透明感が出ているのもそう。

でもRFはどの曲も奇麗なフレーズをフィーチャーして、インディーやエモからの影響をよりポップパンクにフィットする形に昇華してる印象があるんだけど、彼らはより生々しく「素材の味をそのまま」的なニュアンスが強い。そこが両バンドの違いなのかなと思ってます。M-5"Ponder"みたいなちょっとした"違和感"あるフレーズを前面に出してくることができるのも、彼らの持つ生々しさあってこそでしょう。あとM-2"Disdain"みたいなメロディーが盛り上がって来たときにカットインしてくるギターのフレーズもかなりカッコイイ。



ただちょっと尖った音をしているのは、賛否の分かれる所かもしれません。突き刺さってくる部分は好きなんだけど、全体的に聴いててちょっと疲れちゃうのが個人的には残念です。それにギター2本とドラムがまったく別のベクトルを向いていて、それぞれが浮いている気がする...EPの頃の音はもっと口当たりの良いマイルドなもので、その方向のままで良かったようにも思います。

音がもっとなんとかなっていれば...ということ以外は、全編通してキラーチューン満載の素晴らしいアルバム。まだチェックしてない方は是非。


0 件のコメント:

コメントを投稿