2017年6月14日水曜日

【Disk Review】Setbacks "Oceans Apart"(2017)

国内版リリースも間近なインターナショナルスケートパンクアクト!

Setbacks "Oceans Apart"(2017)




アメリカ、南アフリカ、イギリス、オーストラリアと、英語圏の4カ国のメンバーが集まったインターナショナルなバンド、Setbacksの1stです。

メンバーそれぞれがPridebowlHack the MainframeDelayedなど、何かしらのバンドで活動していた(いる)経験を持つ、いわゆるオールスター的な彼ら。数年前に出していたEPが話題になっていて、とにかく内容が鬼でおなじみのMelodic Punk Styleのコンピレーションにも収録されていたはず。今作は日本だとMilestone Soundsから6/21にリリースになるようです。

そんな今作、これまで彼らがやってきたバンドの流れを組みながら、重量級かつ超攻撃的なスタイルで終始押してくるとんでもない一枚です。どの曲もメロディーとそれに絡まるエモーショナルなコーラス、ザクザク歪んだギターでハードロック臭いリードからタッピング、リフまで暴れまわるギター、速い/遅い関係なしにどっしりかつゴリゴリ言わせるリズム隊と、どこをとっても完璧です。これだけいろいろな国のメンバーが集まっていると、どうやって方向性を決めているのか気になって仕方ないですが、すべてががっちり嚙み合っています。


しかも彼らの場合はどれだけ重厚に突っ走っていても、サビになるとメロディーや演奏が突き抜けたように爽快になるんですよね。それまでが重厚かつダークであればあるほど、サビで突き抜けたときの爽快感が大きくて、聞いているこちらがガッツポーズしてしまいます。M-2”Too Much Time”、タイトルトラックのM-9"Oceans Apart"なんかは個人的に聞いていて特にガッツポーズでした。







Bad Religionライクなイントロから入るM-3”Absent Minded”や、プロデューサーのPaul(Double Negative)がFeatされた、タッピングが光るM-7"Don't Bury Me"、トリッキーなリフに合わせてものすごい勢いで進んでいくM-12”No Place Like Hell”、Steveおじさん参加のM-13”Don't Panic"と、そのほかの曲も様々なスタイルが入り混じりながら、とにかく凄まじいものが並んでいます。聞いている感じだと曲のアイデアは誰か一人が出すんじゃなくて、何人かで出し合ったりしているのかなあ。これだけ多彩だとどこかで取っ散らかりそうなのにそうならないのは、もはやさすがとしか言えません。

話題性、クオリティ共に今年の高速メロディック界隈ではトップクラスの1枚、絶対に間違いないと思うので、是非チェックを!

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